非Hodgkin病（リンパ腫）

形質細胞骨髄腫（骨髄腫）

ⅱ）免疫グロブリンが沈殿する（単クローン性高γグロブリン血症）

血清カルシウム

骨病変の程度

M蛋白量

そもそもM蛋白とは、異常な免疫グロブリンのことを指す。

腎障害

過粘稠度症候群

◇血管抵抗が増し、血圧が上がる。

◇血小板や凝固因子も補足されるので、出血傾向となる。

※メルファランはアルキル化薬のひとつで、シクロホスファミドと同様の薬剤。

サリドマイド：血管新生抑制効果。なお、母体に投与してしまうと、胎児の四肢欠損を生じる。

◇マクログロブリン血症の方が過粘稠度症候群の発生率が高い。

※マクログロブリン血症のキーワードは４Mと覚える。

Macro

IgM

Man（高齢男性）

Monoclonal

ⅱ）血球貪食リンパ球症：HLH

50%：皮膚→皮疹・丘疹になる。

◇Hand-Schüller-Christian病：溶骨・尿崩症・眼球突出

◇好酸球性肉芽腫：多発性溶骨

ⅱ）リンパ腫関連血球貪食症候群

※ただし、特異的というわけではなく、Still病などでもフェリチンは高値となる。逆に、フェリチンが下がるのは鉄欠乏性貧血。

• CML
• 赤芽球癆（せきがきゅうろう）

貧血

• 皮膚症状
• 肝障害
• 下痢

放射線照射した製剤が用いられるようになったから。

皮疹、肺水腫

熱傷急性期

DICの血栓傾向時

クロスマッチ（交差試験）

粘膜に形成されるリンパ組織。

胃、扁桃、小腸Peyer板（パイエル板）、気道のリンパ組織

• 輸入リンパ管がない。
• MALTを覆う粘膜が輸入リンパ管のはたらきをする。
• 被膜に覆われていない。
• MALTのB細胞はIgAを分泌する。

鉄欠乏性貧血

サラセミア

鉄芽球性貧血

慢性炎症

高心拍出性心不全

貯蔵鉄→血清鉄→ヘモグロビンの鉄→組織鉄

血清フェリチン

トランスフェリンに結合した鉄のこと。

Plummer-Vinson症候群

• 匙状爪
• 舌炎
• 口内炎
• 嚥下障害
• pica（異食症）

輪状後部の下咽頭癌

両方とも貯蔵鉄だが、フェリチンはアポフェリチン蛋白に包まれて保存される。ヘモジデリンはフェリチンに糖や脂質が結合して病的に変性したもの。

正常で3-4g

（一日1mg喪失し、1mg補充している）

70パーセントほど。

ⅰ）胃酸でFe³⁺結合型をFe³⁺遊離型にする。

ⅱ）ビタミンCなどの還元物質でFe²⁺遊離型にする。

ⅲ）十二指腸から空腸上部で吸収する。

※食物中のFe3+を、吸収型のFe²⁺にして吸収する。

• 鉄の利用障害
• 無効造血

再生不良性貧血、赤芽球癆、白血病

巨赤芽球性貧血、MDS、鉄芽球性貧血、サラセミア

※鉄芽球性貧血のうち、後天性のタイプではMDSの一種になり、大球性貧血を呈する。

TIBC=UIBC+血清鉄

※TIBC：総鉄結合能＝トランスフェリン量

※UIBC：不飽和鉄結合能=Feと結合していないトランスフェリン量

※血清鉄：Feと結合しているトランスフェリン量

鉄が足りないので→血清鉄は減少

少しでも鉄をかき集めようとして→トランスフェリン合成能亢進（TIBC、UIBCとも上昇）

⁵⁹Feを静注して、このマーキングされた鉄が、いつ骨髄にとりこまれるか、いつ赤血球として血中に再登場するかを観測する。

血清鉄消失率のこと。静注された⁵⁹Feの投与量が1/2になるまでにかかる時間をみる。正常値は1-2時間。

短縮：赤芽球が腹ペコで、Fe取り込みが盛ん。

延長：赤芽球のFe取り込みがにぶい。→赤血球の産生能が低下している。

鉄欠乏性貧血のみ。

亜鉛

鉄欠乏性貧血

赤血球鉄利用率のこと。造血能を反映している。具体的には、⁵⁹Feを投与してから一週間ごろの循環赤血球中の⁵⁹Feの量を、最初の投与量で割ったもの。

造血したつもりが血中に赤血球として出現してきていない（骨髄で破壊）。つまり、無効造血を意味している。

鉄芽球性貧血（一応、MDSの一種だが独立した疾患として覚えること）

巨赤芽球性貧血

MDS

ヘモグロビンは、ヘムとグロビンにわかれる。

ヘムは、Fe²⁺とプロトポルフィリンにわかれる。

グロビンは、α鎖二個、β鎖二個で構成されている。

Fe²⁺が酸化されてFe³⁺となったもの。これは酸素と結合できない。

メトヘモグロビンが全ヘモグロビンの1%を超えた状態をメトヘモグロビン血症といい、チアノーゼを呈する。代償的に多血症になる。

アニリン、ニトロベンゼン

※「アニメとニトロ」

CO-Hbが増えて、還元Hbの上昇がおきないから。

ヘモグロビンからどのくらい酸素が離れやすいか。

ヘムのもと。

プロトポルフィリンは鉄と結合してやっとヘムになることができる。したがって、鉄が少ないと赤血球の内部でヒマを持て余し、遊離プロトポルフィリンが増える。

癌がかくれていないかどうか。

約一週間で網状赤血球、ヘモグロビンが増加してくる。

引き続き、月単位で鉄剤を投与する。

MDS

アルコール

鉛中毒

ピリドキシン（ビタミンB6）の活性化を阻害するから。

プロトポルフィリンが合成される経路で補酵素となる。

• ピリドキシン活性障害
• ヘム合成酵素異常（プロトポルフィリンにFe²⁺をはめられない）

鉄芽球のミトコンドリア内。

• 血清鉄亢進：鉄利用障害だから。なので、トランスフェリン産生は低下し、UIBC、TIBCも低下する（TIBCは横ばいの場合も多い）。
• 無効造血：PIDT_1/2短縮と%RCU低下

• ピリドキシン（ビタミンB6）の補充
• ピリドキシン無効時は輸血
• 輸血時、ヘモクロマトーシス対策でデスフェロキサミン

α、またはβグロビン鎖の合成抑制による先天異常症

常染色体優性遺伝で、家族歴がある。

地中海

無効造血するので、血清鉄は増える。

◇小球性低色素性貧血

◇標的赤血球の出現（→溶血）

◇赤血球浸透圧抵抗の増強

HbA₂、HbF

輸血

摘脾（←血管外溶結による脾腫に対して）

鉄キレート剤

鉄剤（鉄吸収が過剰に亢進しすぎているから）

トランスフェリン合成が障害されるから。

TIBCとUIBC、そして血清鉄が低下する。

鉄が余るので、フェリチンは増える。

※だから、慢性炎症でフェリチンが亢進する。

関節リウマチ

溶血性貧血

再生不良性貧血

赤芽球癆

出血性貧血

腎性貧血

血清間接ビリルビン増加

血清LDH増加

血清ハプトグロビン消耗性減少

尿中ウロビリノゲン増加

ヘモグロビン尿

ヘモジデリン尿

※逆にいえば、「血色素尿症」とは、この言葉だけで血管内溶血を意味しているといえる。

もともと尿細管上皮細胞には遊離Hbをとりかこむ能力がある。糸球体をすり抜けてきたHbをとりこんだ上皮細胞が剥離して、鉄をかかえたまま尿中に排泄されたものをヘモジデリン尿という。尿細管上皮細胞のHb再吸収能でもすくいきれなかったぶんのHbがまるまる尿中に排泄されたものをヘモグロビン尿という。

赤血球の寿命が短いので低下する。無効造血ではない。

自己免疫性溶血性貧血：AIHA（温式）

遺伝性球状赤血球症：HS

PK欠損症

サラセミア

後天性におこる溶血性貧血のなかで最多。

自己抗体の最適温度のこと。抗原となる自己赤血球ともっとも結合しやすい温度を指す。

温式AIHA→37℃　IgG

冷式AIHA→0-4℃

発作性寒冷血色素尿症：IgG、

寒冷凝集素症：IgM

自己抗体のIgGが結合した赤血球は脾臓で処理される。

• SLE
• リンパ腫
• Evans症候群（AIHA+ITP）

Donath-Landsteiner抗体

低温下で赤血球に自己抗体が結合する際に、補体も一緒に結合する。この状態のまま常温環境下に行くと補体が活性化し、血管内溶血をきたす。

梅毒

ウイルス感染

自己抗体がIgMなので赤血球が凝集し、小血管を閉塞させる。ちなみに血管内外の両方で溶血がみられる。

IgMの上昇する疾患。

たとえば、伝染性単核球症、マイコプラズマ肺炎、リンパ腫

Coombs試験

直接：赤血球に結合している自己抗体の有無を調べる。

間接：赤血球にくっついていない浮いている自己抗体の有無を調べる。

温式のみ。

常染色体優性遺伝（先天性溶血の80%を占める）

赤血球膜を裏打ちする骨格蛋白に異常をきたしており、円板状の形を維持できず球状になっている。このため脾臓でつかまり血管外溶血をきたす。

• 食塩水を用いて赤血球浸透圧抵抗の減弱性をみる。
• 自己溶血試験で溶血が亢進し、グルコース添加で溶血が阻止される。

遺伝性球状赤血球症では、膜透過性異常によるアンバランスをATPで修正している。そこで血液を長時間放置すると、ATPが枯渇し、溶血する。これが自己溶血試験である。グルコースを添加すると、ATPを補給できるので、溶血を阻止できる。

脾摘（球状赤血球のまま）

五歳以上。免疫能低下によって肺炎球菌などの感染症が重症化するため。

黒色胆石ができやすいから。

急性赤芽球癆

パルボウイルスB19

造血幹細胞のアンカー蛋白遺伝子であるPIG-A遺伝子が後天的に障害される。この後天的変異をもった造血幹細胞が異常クローン性に増殖するために生じる。

赤血球の膜の上には補体の活性化を抑える酵素や蛋白が存在する。

これらを膜上につなぎとめているのがアンカー蛋白である。アンカー蛋白が欠損すると、鎧の留め具が外れるのと同じで、赤血球は補体から侵襲を受ける。

寝ると低換気になり、アシドーシス化する。補体はアシドーシス化で顕著に活性化されるので、夜間に血管内溶血をきたし、早朝にヘモグロビン尿をもたらす。逆にいえば、アシドーシスになるとおきるので発作性とは限らないし、夜間にしかおきないわけでもない。

血尿は尿路系での出血のこと。ヘモグロビン尿は血管内溶血によるもの。

赤血球表面マーカーのCD55が低値となる。

顆粒球や血小板にも遺伝子的欠損があるので、汎血球減少になる。

血管内溶血

骨髄不全

血栓症

赤血球破壊によるADP放出で血小板が凝集するから。

• Ham試験
• 砂糖水試験

患者の赤血球と補体に、さらに塩酸を加えて酸性化させて溶血すれば陽性で、発作性夜間血色素尿症と診断できる。

イオンの少ない溶液中では、赤血球は補体と結合しやすくなる。砂糖水を用いると血液と同じ浸透圧にも関わらずイオンの少ない溶液を作ることができるので、発作性夜間血色素尿症患者の赤血球は容易に溶血する。

汎血球減少

NAP score低下

赤血球アセチルコリンエステラーゼ活性低下

好中球のアンカー蛋白も欠損するため、好中球アンカー蛋白によってつなぎ止められていられるNAPも活性低下してしまうから。

発作性夜間血色素尿症、再生不良性貧血、Fanconi貧血はいずれも汎血球減少を示す。

NAP score低下を示すのは発作性夜間血色素尿症である。

また、Fanconi貧血は皮膚の色素沈着、骨格異常がある。

血栓症

• 根治療法：造血幹細胞移植
• 溶血に対して：エクリズマブ（←トピックス！）
• 骨髄不全に対して：蛋白同化ホルモン

洗浄赤血球輸血（補体除去済み赤血球）を用いる。が、多くは通常の輸血でも問題ない。

• 脾摘：血栓症を誘発。血管内溶血なので、もともと脾摘×
• 全血輸血
• 鉄剤：準禁忌。新しい赤血球が生まれ、補体感受性赤血球の産生亢進で溶血発作をかえって誘発する。専門医以外は控えるべき。

再生不良性貧血（むしろ再生不良性貧血が先行）

発作性夜間血色素尿症患者の30-40%

グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症

ピルビン酸キナーゼ(PK)欠損法

X染色体劣性遺伝

NADPHを産生し、赤血球膜の酸化・溶血を防いでいる。

NADPHはH⁺を手放すことでグルタチオンという物質を還元型に変えることができる。還元型グルタチオンは赤血球の身代わりとして血中酸化物からの酸化作用を受ける。

ソラマメ

赤血球の嫌気性解糖系でATPを産生する酵素。

ATP不足なので膜の形態を維持できなくなり、脾臓でつかまって血管外溶血をきたす。

キニジン系　→　血管内溶血

ペニシリン系　→　血管外溶血

α-メチルドパ系　→　血管外溶血。温式AIHAそっくり

Fanconi貧血

低身長

汎血球減少を示す。

血清尿酸値低下

奇形

家族内発生

性器発育不全

皮膚色素沈着

骨格異常

抗がん剤

ベンゾール（ベンゼン）

クロラムフェニコール

リンパ球の相対的増加

本来、造血に使われるはずの鉄がトランスフェリンと結合したままになるので、

• TIBC横ばい＝UIBC低下+血清鉄上昇
• 血清フェリチン上昇
• PIDT_1/2延長
• %RCU低下（造血に利用されないから）

脂肪髄となる。

蛋白同化ホルモン（アンドロゲン）療法で造血を刺激促進させる。

免疫抑制療法（抗リンパ球グロブリン、抗胸腺細胞グロブリン、シクロスポリン）

骨髄移植（50歳以下、HLA合致例）

支持療法（G-CSF、エリスロポエチン、洗浄赤血球輸血）

赤芽球系の前駆細胞レベルでの分化障害。再生不良性貧血の赤血球限定版。一言でいうと、血症鉄を浪費するもの。

Diamond-Blackfan症候群

胸腺腫を合併しない。

パルボウイルスB19感染症

赤芽球癆の半数が胸腺腫を合併する。

逆に、胸腺腫が赤芽球癆を合併する割合は5%。

シクロスポリン

※胸腺腫合併例は摘出手術。

ビタミンB12、葉酸欠乏によるDNA合成障害にもとづく、核の成熟障害。

MDS同様に大球性貧血を呈する。

DNAの四つの塩基のうち、チミンはピリミジンから合成される。このピリミジンをチミンにするのに必要なのが葉酸である。そして、葉酸を活性化させるのがビタミンB12である（ホモシステインをメチオニンにする経路のこと）。

バリン負荷で尿中メチルマロン酸が増加する。

（メチルマロニルCoAをサクシニルCoAにするには、ビタミンB12が必要とされる。この経路が障害されるので、代わりにメチルマロニルCoA+バリン→尿中メチルマロン酸という経路が作動するようになる。）

ヒスチジン負荷で尿中FIGlu（ホルムイミノグルタミン酸）が増加する。

（FIGluをグルタミン酸にするには、葉酸が必要とされる。この経路が障害されることで、FIGluの材料であるヒスチジンを負荷するとFIGluは尿中に漏れ出る。）

核の遺残物が末梢血中の赤芽球にみられるもの。巨赤芽球性貧血や脾摘後にみられる封入体である。

ⅰ）胃酸でVit.B12が遊離

ⅱ）十二指腸でVit.B12がIF（胃内因子）と結合

ⅲ）IF-Vit.B12複合体を回腸で吸収

ⅳ）回腸粘膜上皮内でIFからVit.B12が分離

ⅴ）Vit.B12はトランスコバラミン蛋白と結合して血中に流れる、もしくは肝臓で蓄えられる。

※Vit.B12投与量のうち、1-2%を回腸が能動的に吸収するとされているが、99%は上記のごとく胃内因子の関与を要する。

鉄欠乏性貧血（術後半年）。

一方、ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血は3-6年かかる。

Blind-loop症候群

広節裂頭条虫

※競合とは、生体側がビタミンB12を吸収する前に横取りされること。

アルコール摂取

• 大球性貧血
• 汎血球減少
• ５分葉以上の過分葉好中球（たいてい３分葉が正常）

PAS染色陰性の巨赤芽球

無効造血

間接ビリルビン優位の黄疸

上昇する。

ムラミダーゼとは、単球系のリゾチームのことである。無効造血するのは赤血球のみではない。

⁶⁰CoでマーキングされたビタミンB12を用いて、ビタミンB12の吸収能を調べる試験。尿に排泄された⁶⁰Co-Vit.B12を測定し、量が少なければちゃんと吸収されなかったことを示す。そこで、次に胃内因子も一緒に服用して、⁶⁰Co-Vit.B12の吸収能をもう一度調べる。胃内因子欠乏が原因なら吸収能が正常化する。

• 間接ビリルビン高値の黄疸
• 白髪
• Hunter舌炎（舌乳頭萎縮：高度な灼熱感あり）
• 亜急性連合性脊髄変性症

抗内因子抗体、または内因子を産生している壁細胞に対する抗体のせいで内因子の作用が失われて生ずる巨赤芽球性貧血。別名を「A型慢性胃炎」。

胃癌合併例が多いので胃の内視鏡検査をおこなう。

高値を示す。

（無効造血で大球性貧血、ときたら、悪性貧血を真っ先に考える。）

皮下、または筋注（経口投与の有効例もあるが、吸収効率が悪い）

経口。